電力のセット売り

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A.はじめに

政府は2016年を目途に電力の販売の完全自由化を行う予定です。それまで大口利用者に限定されていた電力小売の自由化が、全面的に解禁されることになります。これにより、今まで寡占的だった大手電力会社から電力を買うという選択肢しかなかった一般家庭など小口利用者も様々な企業(新電力)から安い電力を買うという事が可能になりました。

これにより、電力会社間で熾烈な販売競争がなされる予定です。電気はどこの家庭でも必然的に使うものですから、非常に大きな市場であると期待されています。

いわゆる「新電力」と呼ばれる会社は大手電力会社から少しでも顧客をとろうと様々な優待制度を設ける企業も現れました。その中の一つに「電力のセット売り」というものがあります。それは新電力のグループ企業が販売している商品やサービスと一緒にそのグループの新電力からの電力も購入すると割り引いてくれるなどのサービスです。

このようなユニークな取り組みは今後も増えてくるものと思われます。以下その事例を見てみます。

B.「セット売り」の様々なケース

B-1.携帯電話業界

まず携帯電話業界の「電力のセット売り」を見てみましょう。携帯電話大手のソフトバンクは既に風力発電や太陽光発電分野にも進出し、完全自由化の暁にはソフトバンクの携帯と契約している顧客に売り込む計画があります。そして、ソフトバンクのユーザーには電気料金を割り引くサービスも展開する予定で、携帯電話と一緒に電気代も清算できるという特徴があります。

ライバルであるauもインターネット回線の契約と電力のセット売りを都市圏を中心に展開する予定で、こちらもauユーザーには割引サービスを行う予定です。

ソフトバンクもauも強力な販売網を持っているので、これを武器に顧客の開拓を行うものと思われます。

B-2.ガス業界

セット売りにはガス業界も名乗りを上げています。東京ガスは既に電力販売にも進出しており、こちらも全面自由化の際は、「電力のセット売り」を行う予定です。

実はガスも2017年に小売の全面自由化が行われる予定で、ガス業界も生き残りをかけて様々な活路を求めている最中なのです。そこで東京ガスは共にライフラインである電気とガスのセット売りを行い、割り引くなどして新たな顧客開拓を目指しています。

その他にもガソリン業界でもセット売りを計画している業界がありますし、保険会社など全く電力とは無縁な業界でもセット売りを計画している企業もあります。

このように群雄割拠ともいえる「電力のセット売り」の構成図。果たしてどの業界が生き残れるのか、はたまた大手電力会社はどのような対抗策を取るのか今後ますます目を離せないものと言えます。

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