011年3月11日、日本中を震撼させた『東日本大震災』。
その際、電力不足が全国的に叫ばれました。
電力システムを改革し、安定した電力供給を目指す『電力システム改革専門委員会』が設立されたのです。
2016年度には、新電力事業者による電気の小売の全面自由化が予定され、
一般家庭でも自由に電力会社を選ぶことができ、より自由な料金設定を可能になります。
電力の仕組みを理解し、しっかりとした知識を身につけましょう。
潮流とは??
一般的に潮流(ちょうりゅう)というと、潮の流れ、海水の流れを意味しています。
但し、電気の世界の潮流とは意味合いが違います。
電気の世界では潮流のことを『電力潮流』と呼んでいるのです。
家庭内で起こる電気の流れは基本的に一方通行になります。
電気は電線を通し、電力計、ブレーカーを通し、家庭内にある様々な電気製品に供給されるのです。
一般家庭ではこれ以外の流れはありません。
但し、日本国内という大きな世界で見れば一方通行ではないのです。
電力は発電所を通し、需要と供給のバランスをとり、融通しあっています。
さらに、売電という過程から発電所に電気を送る場合もあり、これを逆潮流と呼んでいるのです。
このような一方通行であったり、逆流したりする電気の流れを、海の流れにたとえて、潮流と呼んでいます。
英語名は(Power flow)と言います。
様々な電力潮流
<一般的な電力潮流>
電力の流れは一般的に、電源から需要地に向けて流れるのが普通です。
しかし、前述のとおり、大きな世界では必ずしも一方通行ではありません。
この際、電力潮流を調整する必要があり、安定した電力を供給しているのです。
<逆潮流(ぎゃくちょうりゅう)>
消費する電力よりも自家発電する電力が多くなる場合があります。
このときに生まれた余剰電力は、電力会社の電線に戻ってくるのです。
この流れのことを逆潮流といいます。
逆潮流した電力は、他の需要家に流れ、バランスを取っているのです。
<バンク逆潮流(ばんくぎゃくちょうりゅう)>
これは、電力会社の変電所のバンク単位から命名されています。
難しい話ですが、配電用の変電所に設置された変圧器(バンク)において、配電系統から送電系統へ向かって有効電力が流れてしまうことを指します。
電圧の品質の悪化や、不良を発生させる原因となり、大きな問題となっています。