水力発電

Pocket

●水力発電の歴史

 世界初の水力発電は、1878年にイギリスのウィリアム・アームストロングが自宅の照明用に設置したもので、同氏は水力発電の発明者と言われています。
 日本では1888年に宮城紡績が三居沢発電所を竣工(正確な記録にはありませんが、1882年頃に薩摩藩が5kwの水力発電所を竣工したとも言われています)、その後主に紡績会社や鉱山会社が水力発電所を設立、その後も大正から昭和初期にかけて大規模な水力発電所が建造され、化石燃料使用の火力発電所が台頭する以前の1950年代まで国内の電力の主流でした。

●主な水力発電の方式

①自流式
 流れ込み式とも呼ばれる最も一般的な方式です。川の水をそのまま発電所に取り込んで発電するので、時期による水量の変化にに発電量が左右されやすいのが難点です。が、比較的ローコストで建造できるのがメリットです。
 アフリカなど海外の一部の地域では現在でも発電力の主流として位置づけられており、日本も技術協力や建設に国際貢献の一環として参加しています。

②調整池式
 調整池に水を溜め、水量を調節して発電します。発電用水を1日~1週間程度溜めて発電量を調整することができるので、天候の変化や電力需要の変化に対応が可能です。特に日本では昼間と夜で2倍くらい電気の使用量が違う故、昼間の電力を補うにはうってつけの方式と言えます。電気は溜められませんからね…

③貯水池式
 河川の水流をダムで堰き止めてダムに溜めた水を使う発電方式です。例えば梅雨、台風の時期、雪解けなどの豊水期にダムに水を溜め、渇水期に放流して発電します。川の水を完全に堰き止めるので、水の流れを自在にコントロールできます。ですので、年間を通じて安定して発電が可能です。
 問題なのは、日本には長い川が少ないのでダムを建設できる場所が少ないことでしょう。また、環境負荷が重いのも厳しいですね。ダムを建設することで周辺地域の環境変化、特に水没がありますので、地域住民の協力が取り付けられないといけない。よく見ますよね「ダム建設反対!」って集会する地域住民の姿。

④揚水式
 発電所の上部と下部に大きな貯水池を造り、電力供給に余裕のある夜間に電気で水を汲み上げて昼間に上部の池から下部の池に水を落として発電する方式です。発電に使った水は下部の貯水池に溜めなおす…電気は溜められないと言いましたが、これは一種の蓄電施設とも言えるでしょう。

●水力発電のメリット・デメリット

 水力発電には以下のようなメリットとデメリットが存在します。

<メリット>
・川の水を使うので半永久的に資源が枯渇しない
・CO2の排出量が少ない。放射能などの環境汚染物質が出ない
・発電量の調節が比較的簡単にできる

<デメリット>
・周辺地域の自然破壊
・地域住民の生活環境の問題
・発電量が降雨量に左右されやすい

 日本では水力発電所は本州の中央アルプス山岳地帯に多いです。降水量が多く川の流れも激しい日本には非常に適している発電方法ですので、原子力発電や火力発電が主流の現在でも総発電量の8%を担っています。

新電力をお探しなら新電力.com