スキームとは

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 今、特定規模電気事業者という職種が脚光を浴びています。2016年の電力小売り全面自由化により一般家庭は地域の電力会社以外も選択できるようになります。そして、実際に電力会社(一般電気事業者)以外にどこの企業を選ぶ事が出来るかというと、PPSの企業です。そもそも、全面自由化されれば一般電気事業者、PPSのくくりは無くなるので、一様に小売り事業者として自由競争となります。

 そして、これらを見据えてトップスピードで突出している企業があります。その代表的企業がエヌパワーという企業です。エヌパワーは、2012年8月からPPS認定を受けていて、年間でかなりの供給実績があるようです。太陽光発電を始めとした再生可能エネルギーの電気を電力会社より高く買い取り、しかも電力会社より安く顧客に販売できるそうです。このスキームは、費用負担調整機関から交付金をもらえることが大きいですが、発電所の発電量と顧客の消費電力量をバランスよく安定して調整するにはスキルがやはり必要であるようです。

 そもそもPPSは供給電力と消費電力の同時同量を実現しないと、多大なペナルティを課せられてしまいます。現状は企業に販売する方が電力の消費サイクルが安定しているので、電力需給のバランスを取りやすいのですが、全面自由化になるので積極的に家庭分野にも進出する方向だそうです。特に再生可能エネルギー電源を柱にして販売しているので、再生可能エネルギーの普及拡大に貢献するとともに、調達する再生可能エネルギー発電設備の近隣地域の人々へ電力を販売することは、本当の意味でのエネルギーの地産地消となります。

 PPSというと、電力会社と比べると安定供給を継続して出来るのかという不安がどうしてもつきまとってきてしまいます。実はあまり知られてない事なのですが、万が一契約先のPPSが倒産または何らかの事情により契約が継続出来なかった場合も、従来契約していた電力会社に簡単に戻す事が出来ます。売る側にとっても買う側にとっても、PPSはリスクがなくメリットのみであると言えます。

 にも関わらず、長年地域を独占し続けてきた各地域の電力会社と比べるとどうしても信用が落ちるために、普及は滞ってきました。しかし現在はオリックスやソフトバンクなどの大企業もPPS事業を開始しているように、着実に世の中に浸透してきています。そして小売り全面自由化により、本格的に花開こうとしています。経済産業省によればここ2年程度でPPSの企業数は急増していて、もうすぐ300社を超える見通しだといいます。

 様々なPPSがそれぞれ独自のサービスを提供すれば、それだけ消費者の選択肢は広がり、自分にあった快適な生活を享受できるようになります。ようやく電力の自由競争が始まり、相乗効果として低価格、サービス向上が進んでゆきます。全面自由化によりPPSは今後の電力市場の主役に躍り出るものと見られます。

ドイツ政府が再生可能エネルギーの「マーケット・モデル」を導入したことも同ビジネスの成長に弾みをつけました。ドイツ政府は2009年1月より、固定価格買い取り制度(FIT:Feed in Tariff)に加えて、再エネで発電した電力を電力取引市場で販売できる選択肢を増やしました。しかし、通常はFITよりも市場価格の方が低いので、市場での販売はあまり選択されなかったのです。

 そこで、2012年1月に改正された「RES(Renewable Energy Sources)法」では、市場価格がFITを下回ればその差額が補てんされる「マーケット・プレミアム」が導入されました。この契約は月単位で行われ、月平均の市場価格から固定価格を差し引いた差額が支給されることになりました。高価格時間帯での販売が多いとその分利益が増えることになります。

 市場取引では、販売量と販売時間の予想を提出し、予想が外れると反則金が課されます。このリスクを補てんするために「マネジメント・プレミアム」も支給され、事業者にとってはFITよりも多くの利益を得られる可能性が出てきました。これにより、市場取引が活発化してきたのです。

 このマーケット・モデルへの移行によって、再生可能エネルギーの事業者に、電力を市場に売るインセンティブが働くようになりました。その際、市場に直接売ることもできるが、NEXT KRAFTWERKEなどが構築するバーチャルパワープラントのスキームに参加することにより、市場参加のための手続きやシステム構築の手間を省くことができます。現在、NEXT KRAFTWERKEのスキームに参加している発電設備は1000カ所を超えるといいます。発電設備のオーナーは、所有権はそのままに2種類のサービス契約をNEXT KRAFTWERKEと結びます。

 第1は、NEXT KRAFTWERKEが代行してスポット市場に電力を売ることです。第2は、構造分離された結果生まれた送電系統運用会社(TSO:Transmission System Operator、ドイツの場合は50HerzとTranspower)が運用するバランシング市場(リアルタイム市場)に参加することです。NEXT KRAFTWERKEは、契約した発電設備のオーナーとこうした市場取引の結果得られた利益をシェアしています。

 調べていて様々な観点から見た記事が多く見られましたが、色々な情報を知ることが出来ました。スキームに関する紹介は以上となります。

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