高圧一括受電

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最近、高圧一括受電という言葉が話題になっています。しかし、高圧一括受電とは何でしょうか? どのような利点と問題点があるのでしょうか? そして、高圧一括受電の現状と今後はどのようなものでしょうか?今回は、これらの話題についてご解説します。

高圧一括受電とは何か

高圧一括受電とは、ある業者(一括受電業者)が地域電力会社から高圧電力を一括で購入して、マンション内に設置した変電設備で低圧に変換し、共有部と占有部に供給することです。そして、各世帯の電気使用量の計量と料金徴収も一括受電業者によって行われます。現在、多くのマンションでは、一戸建て住宅と同様に、各家庭と管理組合が地域電力会社と個別に契約を結び、電力会社がマンションに引き込んだ高圧電力をマンション内電気室で低圧に変えて、各戸の電力メーターを通じて供給しています。

高圧一括受電の利点

高圧一括受電は多くの住居がまとまることによって実現可能になるのですが、次のような利点があります。
・電気をまとめて購入するので、専有部分・共有部分ともに電気料金を削減できます。具体的に言いますと、基本料金を除く電気使用量に対して、対低圧料金で10%削減できます。
・既築マンションが高圧一括受電サービスを導入する場合、受変電設備の費用は一括受電業者によって負担されることが多いので、居住者や管理組合の初期負担はゼロです。
・スマートメーターを導入し自動検針となるので、検針員の立ち入りが必要なくなります。また、スマートメーターでは30分単位で電気使用量が分かり、インターネットを通じて確認することができるので、高単価の時間帯の電気使用を控えたり、分散して利用することによって電気代を節約できるようになります。

高圧一括受電の問題点

もっとも、高圧一括受電には以下のような問題点もあります。
・既築マンションが高圧一括受電サービスを導入する場合、各戸と電力会社が結んでいる契約を一度破棄して、全住戸契約を一括受電業者と結び直す必要があるですが、これらのことに1戸でも反対すれば導入できません。
・民間企業が設置する変圧器などの受電設備は、保安確保及び波及停電事故防止のために技術基準遵守義務の規制を受け、1~3年に1回の点検が義務化されていますので、その際、停電のリスクが発生します。
・一括受電業者が経営破綻した場合、マンション内にその業者が設置した受電設備は差し押さえられてしまいます。マンション管理組合がその受電設備を買い戻すためには多額の資金が必要となり、それを用意できなければマンションの電気供給にも影響が出るおそれが生じます。

高圧一括受電の現状と今後

  しかし、上記のように問題点もあるにかかわらず、高圧一括受電サービスは拡大しています。
 まず、国内のマンションの高圧一括受電サービスの提供戸数は、平成25年末に310,300戸に達しています。その内訳を見ると、マンション竣工後に一般事業者の電気設備を一括受電業者に切り替えたケースが289,700戸と、マンション竣工当初から一括受電業者の電気設備を設置した149,500戸の約2倍になっています。
 また、一括受電業者の数も、平成24年度の14から25年には18に増えています。
 そして、このように高圧一括受電サービスが拡大していることの一つの理由として、一括受電業者は高圧電力料金と家庭電気料金との差額を利益の収益源とし、その収益の一部をマンション供用部分の引下げに還元し、マンション管理組合と持ちつ持ちれつの関係を築いていることも挙げられます。また、先にもご説明しましたように、高圧一括充電サービスは電気料金を大幅に削減できます。したがって、高圧一括受電は今後も拡大するでしょう。

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