安定供給

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●震災後の電気の「不安定供給」の今

 2011年3月の東日本大震災で福島第一・第二原子力発電所など数箇所の発電所が被災、電気の供給力は被災前は5200万キロワットだったのが3100万キロワットに減少。一部地域では一定の時刻に計画停電するなどの事態に発展しました。
 現在、福島第一原発は廃止、第二原発も停止中。各電力会社はその他の被災した発電所の復旧工事をしつつ節電を呼びかけることなどで安定供給を目指しています。
 その一方で、2016年からの電力自由化(これまでの地域の電力会社からPPS特定規模電気事業者)への契約の切り替えが可能となること)に期待する向きもあるようです。

●電力自由化によるPPS参入のメリット

 ところで何故、それまで安定供給が可能だったのか?そして電力会社を選べることで安定供給の問題は解決できるのか?
 各電力会社は通常稼動している発電施設の他に、電力の需要が供給を超えそうな場合に臨時で稼動する発電施設を備えているのが普通です。つまり、多少供給が追いつかなくなりかけてもフォローが可能になっているわけです。
 ですが、PPSの多くはその施設を持っていません。また、PPSの発電施設の多くは太陽光発電や風力発電といった化石燃料や核燃料を使わないのでローコストで環境には優しいですが天候に左右されがちなものが多いので電力の供給はまだまだ安定しているとは言えないことから、大手のPPSは地域の電力会社の送電線を使用、自社の発電が追いつかないときには常時バックアップ契約と言って、電力会社の電気から供給する、悪く言えばコバンザメ経営をせざるを得ないわけです。
 とはいえ、PPSへの契約者が増えることで地域の電気会社も負担が減りますし、いざというときには自社の電気を使ってもらえる。PPS側も送電線などの設備を電気会社が用意してくれているので自社で用意しなくてよく、それがむしろ顧客への安心感に繋がるわけで、お互いwin-winの関係とも言えるでしょう。

●今後の課題:PPSの「責任」

 課題になり得るのは、電力の自由化によって地域の電力会社による電力の独占が撤廃されますが、同時に電力会社の供給義務もなくなることです。となると、安定供給の責任はPPSにシフトしていくことになります。
 需要と供給のバランスをしっかりと管理し、周波数を適切に調整しなくてはならない。もし長期的に供給が不足する事態になった場合、広域的運用推進機関が電源確保に万全を期すことになりますが、新規に参入する会社が増加することも鑑みてPPSがきちんと調整力を確保できるようなシステムの構築が急務となるでしょう。

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